グルメ・クッキング

2007年11月20日 (火)

ちょこっと遅れて、BNで乾杯!

  友あり、遠方よりワイン飲みに来たる。
 大体ウチへ来るお客さんの9割5分が酒友。5分は階下の“DOMA”で催されているお茶会がらみの方々。オープンスペースにどーんと置かれたワイドサイズのテーブルを10脚くらいの椅子で囲んでワイワイと、最低でも一人1.5本のワインを一気に空けていく。
  この酒量について来られない御仁は男女を問わず“お友だちリスト”から除名され^^、これからさき二度と再び、純白の壁に掛けられたメトロポリタン美術館所蔵の古代印度絵画(ポスター)2枚を仰ぐように眺めて美的恍惚にひたりながら天国へと続くあの僧院のごとき勾配のL字階段を登って来られないという、誠に非情な掟がわが家にはある(笑/なに書いてんのかねぇ)。
 日曜夜のお客様は李氏夫妻のみで、時間もわずか数時間だったが、それでもきっちりと7本が空いた。
 ホストを怖れてか、李氏は『Always 続・三丁目の夕日』を観て、しっかりと泣いて来たという。その前に『エディット・ピアフ 愛の讃歌』も観終えている。偉い! そうこなくっちゃ。ところでジャンヌ・ダルクはどうだい??
 例によって、まさか李氏夫妻が来る予定になっていることなど(会話のない家人からは聞かされておらず)知る由も無いぼくは、夜勤明けの昼過ぎから箱ワイン(1.8ℓ)を空けていたので大いにハンデがついていたが、それでも潰れることなく極めて理性的にジャンヌ・ダルクの話なんぞを偉そうに講釈しまくっていた。
Bn1  李氏はおそらくプロヴァンスの話題で場を盛り上げようとしたのだろう。手土産に、ワイン評論家として世界一有名なロバート・パーカーをして“火で焼いたステーキとともに、このワインは涎が流れるほど美味しいであろう”と言わしめて最高の5つ星満点を付けしめた、南仏ジゴンダスのワイン『サンタ・デュック』と、今年のボージョレ・ヌーヴォー(BN)を持参して来た。
 お返しにと、こちらもPanさんから毎年届けられる極上のBN・『ドメーヌ・サシャーニュ・ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー』をまず振舞った(Panさん、ありがとうね。来年もヨロシク)。機会があれば一度飲み比べるといい。そこいらのコンピ二でリボンがかけられて派手なラベルのBNが売られているが、あんなのは赤ワインジュースに産毛がはえただけのものですから^^。『サシャーニュ~』は香りもコクも喉越しも、そのテアイのBNとまるで違う。いくらお祭りだとはいえ無防備に踊らされちゃ遺憾デスよ。あんな不味いワインに3千円近く払うなら別のブルゴーニュ産ワインを飲むべきだ。それか、本物のBNを見極めること。
 何度も書いちゃうけど、こんな馬鹿騒ぎになる以前(日本の酒屋ではほとんど店頭売りされていない時代)には、BNは日本ではレストラン価格4千円弱で翌年二月頃にテーブルに出されたものであり、現地では円換算一本300円程度の大衆ワインの代表格だった。ヴィラージュが500円弱。だからパリの街角でもみかん箱(ちょっと違うな)をテーブル代りにして通りでワイワイと飲みまくられるのだ。レストランではおまけで一本抜いてくれる^^。4,5千円も取られるなら誰も注文などしない。Bn2
 日本ではその昔、色が綺麗でジュースのような感覚を面白がる“好き者”だけが、翌年のヴァレンタイン・デーの夜を前後して彼女のために開けるワインだった。一時間を競うように空輸ものを飲むほどのワインではない。そんな価値はまったくない。バブル崩壊してこんなにも時が経つのに、いまだに高い金を出して騒いでいるのは、どうしたことか? 日本人のワイン消費量は1%。しかしBNだけは40%だという。英米の連中の蔑むような眼差しと冷笑がありありと思い浮かぶ。あ~ヤダヤダ。

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